「私立医学部は高いお金さえ払ってちょっと勉強すれば入れる」
そんなことは過去の幻想。いや、過去に遡ってもそんな時代はそうなかったのかもしれない。今や私立の医学部熱も熱く、少し勉強すればそれでは入れるなどということは決してない。
「最強の国家資格」とも謳われる医師国家試験を求め毎年たくさんの受験生が何十倍にも膨れ上がる倍率を潜り抜けんと全国で火花を散らす。
私立でも国立でもまずは基礎力がものをいうのは言うまでもないが、国立に比べて英語の出題形式がより多様であるのが私立の特長である。
さらに言えば普通は受験生が知っておくべき単語にまで注釈がついているところもあるし、妙な並び替え(やたら長かったり、不自然な文を問うたり)を要求する大学もある。
センターがあるのでそう簡単に比較はできないが、感覚として北大の総合理系に入るより、私立の医学部全般に入る方が難しいと思ってまず間違いなさそうだ。
だからこそ、必要な対策は早急に基礎力を固め大学の特色をつかむこと。
過去問がなくなったら、問題集でもやればいい。
英語の問題集は、並び替え、長文、整序、文法訂正などゴマンとある。
よく
「一つの問題集を繰り返せ」
と聞くが、これは決して勧めない。
この辺りは今後詳しく書くとするが、問1の答えは3とか覚えてしまうし、本番では初見の英文が出るからだ。
また、最後にこれは言っておかなければならないが、私立の医学部の方が国立に比べて隠れた年齢制限は厳しい。ほぼ間違いはない。
有名なところに慶應の医学部があるが、30とか過ぎているとどんなに学力が高くてもまず無理だと思った方がいいだろう。
(おそらく25を過ぎたあたりから厳しくなる)
「若くて、家にお金があって、優秀な学生だけを受け入れる。」
この、少子化の流れに逆行するかのような受験生選抜も、「医師国家試験」の恩恵を前に用意に成り立ってしまうのだ。