英検?1級。二次試験。謎に包まれた採点基準。以前とは異なる合格に必要な点数を知るべき。


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みなさんこんばんは。高上代表佐藤一行です。 2016年度第三回の合格発表も終わり、英検1級に関して悔しい思いをした人も多いかと思います。まず最初に問いたいのですが、みなさんは新傾向の英検1級の二次の合格点を知っていますか?602点と答えるでしょう。850点中です。ただ、そんなことは正直あまり問題ではないのです。それでは4つの項目を何点取れば合格になるかご存知ですか? おそらく知らない人の方が多いのではないでしょうか? この4つの項目の合格基準、そして合計得点こそ最も大事な部分となります。 今日は、そこらへんも踏まえた情報も含め、謎多き英検1級の二次試験に必要な点数について語ります。

評価項目は4つある。

全体を通して言えることですが、言語ですから間違いなく発音がキレイな人は有利になります。何を言っているか伝わりやすいですからね。こちらの英語が伝わらない場合は相手からは聞き返されず単に点数を引かかれて終わりと肝に銘じておきましょう。こちらの言ったことが聞き取れて、疑問をもって初めて相手は応答してくるのです。 それではまずは4つの項目を一つづつ確認していきます。    

1  short speech  ~作戦次第である程度対応できる~

ご存知有名な二分間スピーチ。最初の1分で問題の中から一つ選んで2分間スピーチするセクションですね。もちろん5つすべての選択肢を読むべきですが、早めに選べた方が有利なのは言うまでもありません。1分間のうち、残りの時間でスピーチを考える時間が長くなりますから。 ここの得点は、昔は30点でしたが、今は10点満点で計算されています。 それぞれの試験官が15点ずつ持っていたのが昔で、今はそれぞれの試験官が5点満点でつける5段階評価です。二人の得点を足して合計点となります。これは他の3つの項目でもすべて同じことになります。  

割合に注目してみる

ここまでで気付かれたでしょうか?昔は100点中30点であったスピーチですが、今は、40点中10点全体の合計得点に占める割合がやや下がっているのです。これは覚えておくべきことと思われます。 どのように勉強するか、どう話すかは此方に書いてありますからここでは先に進みます。とにかくはっきりわかりやすく二分でまとまるスピーチを目指しましょう。何度も言いますが、自信がないなら、即興で作ること、つまりは『試験時間中に与えられる一分間のみでスピーチを作り上げること』、はお勧めしません。どのようなトピックが出そうか事前に予想し、きちんと作り込んで暗記して、受かってしまったほうが今後のためです。 全体の中での割合が減ったのは、おそらく作り込み作戦とちょっとした質疑応答のみで受かることなどないようにとの思惑からだと思われます。    

2 Interaction 質疑応答。~一方的に話続けてもダメ~

もちろん10点満点で、それぞれの試験官は5点ずつ持っていると思われます。ここも昔は30点でしたが。10点になりました。この質疑応答で注意しておきたいのですが、こちらが一方的に話しても好印象ではないということです。相手の会話をきちんと理解して、それに即した会話をすることが大事になってきます。 ここでいい例と悪い例を分かりやすいように日本語で。
悪い例 試験官「スマホを使いすぎたら、なぜ家族間に問題が生じると思われますか?」 受験者「スマホには中毒性があり、一度はまるとなかなか抜け出せません。だからよくないと思います。」
この応答のどこが悪いかわかりますか? 家族間の問題直接答えられていないのです。 このように答えるといいと思われます。    
良い例 試験官「スマホを使いすぎたら、なぜ家族間に問題が生じると思われますか?」 受験者「スマホには中毒性があり、家族間のコミュニケーションよりも、スマホでインターネットやゲームをすることに夢中になってしまうことがあると聞きます。現実よりも仮想空間にはまることで、家族との会話が減り、どのような生活を送っているのかわかりにくくなってしまうのです。」
  これくらいで十分です。そうしたら 「スマホにはまった人を助けるには家族はどうするべきだと思いますか?」 などと質問が続いてくるでしょう。 とにかく相手の言ったことに答える。これが基本です。

3 grammar and vocabulary  語彙と文法 ~いくら読み書きをしようが改善されない理由~

ここも日本人の苦手なところで他と同じく10点満点です。本来日本人は大学受験で嫌になるほど四択で文法問題を解いているにも関わらず、英語を話すとなると恐ろしいほどミスを連発します。そもそも言葉自体全く出てこないことの方が多いでしょう。 音声的な蓄積がまるでないため起こる現象です。 そもそも筆記試験、特に4択問題で正解すること、ひいては、英作文で正しい英語を書けえるようになることさえも、文法的に正しい表現をどんどん口にだしていくこととは全く異なると認識しましょう。 これはほかの記事でも書いたことですが あなたは間違って 「ケラスが飛んで行った」などというでしょうか? 100回中100回間違わずに 「カラスが飛んで行った」 というのではないでしょうか? 発音の話と思われるかもしれません。勿論それも関係します。ただし、三単現のSなどどんなときにつき、どんな時につかないかは、外国人は理屈(文法)の前に音で先に覚えているのであり、間違えることなどありません。   もう一つ例に出しましょう。 「それは浅はかの問題です。」 などと言わないですよね? 正しくは 「それは浅はかな問題です。」 であって。 これはこうして文字に起こしてみると日本語の文法に属する話となりますが、実際に我々は正しい音を覚えているだけなのです。そして日本語でこのような変なことを言ったらすぐにわかります。 よって日本人が英語で文法的にミスをした場合は音声的に普段は聞かない言葉だとあっさりばれてしまい減点されると肝に銘じておきましょう。 ただ、この語彙にしても文法にしても口頭で話す分、英検1級学習者が例えば齢10歳を過ぎている場合がほとんどであることを鑑みても、矯正は簡単ではありません。四択問題をいくら解いても文法的に正しい表現を話すことができるようになどならないし、どんなに大量に読書をしても瞬間的に語彙を発する手助けには、直接的にはならないのです。 やはり普段からきちんとシャドーイングをするべきであって。 要は文字への依存から音声の蓄積へと変換させるのです。 かなり長くなるのでここではこれ以上語りませんが、高上では、この部分の矯正も得意としておりますから、気になる方はお問い合わせください。ただし、一朝一夕でできる話ではありません。  

4 pronunciation   発音 ~日本語とは発音体系が全く異なる~

みなさんはアンカーポジションという言葉を聞いたことがあるでしょうか? 話す上での口の中での舌の位置のことです。 英語と日本語では、舌の位置が普段から異なっているのです。 発音は、口の使い方からきちんと学ぶべきことであり、こういうことこそ小学校での英語教育で取り扱ってもらいたいのですが、教えられる人が少ないからかあまり指導している光景を私は見たことがありません。 また、この発音に関して言ってみれば、単にこの4つめの項目にのみ影響を及ぼすわけではないことをよく理解しておきましょう。 表面的にはここも10点満点ですが、結局は言語ですから何と言っているかわからない場合、発音が悪いと判断されて他の項目でも減点されても仕方ないのです。 高上ではamerican accent trainingをお勧めしております。お化けの英語なども面白いですよ。 今まで頼まれたことはあまりありませんが、高上は、小さな個別指導塾であり、私以外他の人に発音を聞かれたりする心配はないので、発音の練習にも適していると自負しております。口の開け方一つづつ指導することも可能です。 以上やや詳しめに4項目について語ってきましたが、いったい何点必要なのか? この部分が最も気になるところでしょう。       ※画像は、管理人の特徴を表しているのかもしれません。        

結局何点必要なのか? CSEスコアは602点。本当に必要な実際の素点について。

これ、ほとんどの人がご存知のない情報なのですが、百聞は一見に如かず。今回あと一歩というところで合格を逃した方の得点を本人に許可を得ていますので開示いたします。
section 1 speech 6点/10点
section 2 interaction 6点/10点
section 3 V and G 6点/10点
section 4 pronunciation 6点/10点
  合計 24点   CSEスコア  593   お分かりいただけたでしょうか? すべて6点(ほぼ間違いなく試験官二人ともすべての項目に3点をつけている)では合格できないのです。  

6点×3+7点(25点)の場合

では、素点が6点×3+7点で25点ではどうなったのでしょうか? これも残念ながら今回は不合格になったと思われます。(おそらくCSEスコア597~601点くらいになったはず) 毎回素点による合格点には若干の変動があるようなので回によっては合格になることもあるかもしれませんが、そんなギリギリを目指しているわけには行きません。

毎回合格となるに必要な素点は?

それでは確実に合格に乗ってくるラインは何点でしょうか? ズバリ26点です。 よって受験者は、合格のために二つの項目で7点を。そして残りの二つの項目で最低でも6点を取ることが現実的な合格ラインとなってきます。 ここで高上で対策をして合格を勝ち取った生徒について実際の得点を表示しておきます。
section1 speech 8点/10点
section2 interaction 8点/10点
section3 V   and  G 8点/10点
section4 pronunciation 8点/10点
    この32点という点数はかなり高いです。(試験官二人ともすべての項目で4点をつけていると思われる。) ただ、この生徒は言語感覚に優れ、普段から英語を話す努力もしていて私に習ったため、この点数を取れたのです。実際には26点がラインになると考えてください。 そして、26点という数字をとってもなお二次で落ちたということは最近では、私は聞いたことがありませ。 もちろん28点取れたら合格は確実なのですが、私は単に 「頑張って勉強して、高い点を取れ」 的な話は、自分も勉強の仕方が分からず散々苦労していた経験があるため(こちら)安易に言いたくないのです。 どこの項目で点が取りやすいか、普段の勉強も含めどうするべきか、などは私はもう大体は把握しているつもりですが、もう長くなりましたし、これからもっとデータが集まったときに書くとして、最後に一言付け加えて今回のブログも終わりと致します。    

実際のところ、二次試験の合格率はどれくらいなのか?

これも統計的にはあまり明らかになっていませんが、実質50パーセント程度と言われています。筆記試験に突破する人は日本ではかなり英語が好きで、得意な人ばかり。そういう母集団であることを考えると、やはり日本人にはかなり難しいと言わざるを得ません。(ちなみに、アメリカ人は、スピーチをする機会が普段の授業から多いため、間違いなくもっとも簡単な分野になります。)私はこうしてサイトを運営しているので、いろいろと英検に関しての情報を得ることが増えてきましたが、一つ言えることは初受験での二次合格確率は、50パーセントを遥かに下回ります。そこで、うまく修正する人は、2回目で合格できますし、変な勉強をしている人は、2回目、3回目、そして4回目と連続で落ちて、結局また筆記からやり直しになっていしまいます。英検1級と言っても単なる資格試験の一つ。取ってみても何ら世界が変わるわけでもないですし、私も含め持っている人間は実際には沢山います。だからこそ、そんなことには決してなってもらいたくないものです。    

総括 英検1級の二次の意義

頑張って一次を突破しても平気で4回連続で落とされる英検1級。大変な苦労をして合格しても、履歴書に書いてしまえばたったの一言ですが、その苦労は実際に頑張って勉強した者にしかわかりません。 試験官によってはいまだに発音の悪い人がいて、何を言っているのか分からなくなったりもしてしまうようですが、結局のところ、日々、音声的蓄積を重ね、英語の運用能力を高めていくしか方法はないのです。 もっと言えば、英検1級は、なんだかよくわからない英語らしき言語と、とりあえずは言っていることが大方伝わる英語という言語との線引きをしようと試みていると言えるのかもしれません。 なんだかわからなかったり、的外れであれば何回受けても落ちるし、とりあえず言いたいことが通じて質疑応答ができればそれで受かってしまう。 その傾向は変わらないでしょう。
TOEFLを除き、現在日本で行われている多くの大学入試の受験英語や、資格試験が発信力も含めた英語の能力を純粋に図ろうという気概はあまり見られない中、このような試験が身近にあることは、実はとてもありがたいことである。
そう判断してもよいのではないでしょうか?

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