これは英検とは難しさが全く異なります。英語自体は今では英検準1級でも筆記試験が免除になるので口頭試問に集中できる。
一次試験に必要なものは
①英語(英検の準1、TOEICの点数により免除可能) ②観光地理(地理とは鼻から思わない方が無難。学校で学ぶ地理とはかなり違う。しかし地図記号なども出る)
③歴史(歴史検定二級以上で免除) ④一般教養
ですあり、それぞれの都道府県で受験可能なはずです。
ここで注意すべきはその社会科目の対策のむつかしさ。覚える量も多いです。
例えば一年目、英語は免除されているとして
①地理合格 ②日本史不合格 ③一般教養不合格
となっていたとします。
ちなみに私は地理が大の苦手で、(普通に雨乞いの踊りが盛んな地域はどこか?など出てくる。断言するが今の時代、絶対盛んじゃない。盛んな雨乞いなど見たことも聞いたこともない)これまた何度も落ちており、最終的に合格の決め手になったのは、ワンピースのジンベエザメの絵であった。
なんとジンベエザメはどれか?というおよそ地理とは無関係の問題が出てきて、ワンピースが好きだった私は、七武海の一人ジンベエが呼び寄せたジンベエザメを見て覚えていたのだ。
あの辺りはボンちゃんがカッコ良かったなぁ……。
関東以北の受験者はみなさん東京に行くことになります。
私が行ったときは大雪で試験前日に飛行機が飛ばず、当日の朝、飛行機で羽田へ行き、さらにそこから見ず知らずの土地をかなり何度も電車で乗り継いで行きました。
もう、試験のドキドキよりも、試験会場に無事につけるかのドキドキの方が大きかったのを鮮明に覚えています。
なんとか時間通りに会場についたら
試験官に一言
「遅刻した受験者の方ですね?」
と言われて愕然とした。
そこで口頭試問が行われる。
難易度は大したことはないが、
問題漏えいには非常に厳しく、控室に入ったらトイレに行くのにも試験官がついてくるという徹底ぶり。トイレには事前に言っておくこと。
さらには、一度試験を受けたら、元の部屋にも戻れず、待機中もろくにすることがない(終わった受験生から外に出しては試験前の受験生に問題がスマホなどで知らされる可能性があるからだと思う)
私は合格は確信していたので、田舎の高いビルの中(変な表現だが)のんびりと今までの苦しかった英語学習、さらには自分の人生を振り返って、一つの区切りをつけたことに酔いしれたものだ。
それまで中途半端な英語資格しかなくて、恥ずかしくて、悔しくて、何か悶々としたものを抱えていた当時の私。しかし、そのたびに
「価値ある物を手に入れるまで、誰にだって中途半端な時期はある。」
そう言い聞かせて頑張った。
特に当時は12月、塾の仕事も佳境に入りひと月100コマを優に越えていた。しかもたった一回のチャンスであり、これを逃してはまーた大嫌いで恐ろしく苦手な地理から始めねばならない。
私にとって人生の分岐点。最大の勝負だったのだろう。